こんにちは。
昨日、中3塾生が
理科の夏休みの課題の中の入試問題を
質問に持ってきました。
抵抗値が数値で与えられて
手回し発電機の回転数と回路に流れた電流値の
グラフが示されてある回転数の
電圧を求める問題でした。
問題の片隅に見慣れた
が書かれていましたが、
この図が使えないので
全く手も足も出なかったみたいです。
この図を使っている限りは
概念理解放棄で
思考停止に陥ってしまいます。
この問題が大問の中の(1)の
問題ですからこの(1)ができなければ、
大問一つ全滅です。
入試なら約20パーセント失点します。
さらに
「電圧が一定で同じ抵抗値の抵抗2つを
直列につないだ場合と並列につないだ場合に
直列につないだ場合の消費電力は並列につないだ場合に
消費電力の何倍か?」
の問いに
具体的な数値が与えられていないケースで
題意が読み取れない生徒はお手上げのようです。
(問題文に数値が入っていません)
少し努力する生徒は自分で具体的な数値を勝手に入れて
計算しますが、あまり推奨できません。
合成抵抗、オームの法則、電力の一般式から
簡単に一般化でき、比較できます。
ここでも解法パターン暗記法の弊害が垣間見えます。
入試問題では概念理解を確認するために
意図的に具体的な数値を与えない問題が散見されます。
具体例では考えることができても概念理解し、
一般化やモデル化された知識で頭に入っていない為に
既習内容でも初見のパターンの問題には応用できないのです。
この傾向は高校入学後に顕在化して
高校受験合格だけを見据えた
解法パターン暗記に傾斜した学習習慣から
脱却できなければ、高い確率で理数教科において
深海魚になっていまいがちです。
高校数学(理科)を中心に知識を一般化して
暗記量を最小化できなければ、
解法パターン暗記法では学習量が
膨大すぎてサチってしまいます。
(一部の生徒は何とか定期試験レベルでは
解法パターン暗記法でやり過ごしても
校内実力テストや大学一般入試レベルでは使えないので、
さっさと見切りをつけて別ルートを探す事になります。)
実際に塾生とやり取りしながら
問題文から一つ一つ解説していくと
「そんなに簡単な事なの?」と
驚き、
学校では教えてもらう機会はなかったと
焦っていました。
また
学校の先生からは
を覚えておけば、
万能と指導されていて、
定期試験でもこの単元が満点近く取れていたので
安心していたみたいです。
最近の入試問題では電圧値と電流値を与えて
抵抗値を求めましょう
のような生暖かい問題はほとんど見なくなりました。
この図を推奨している指導者の方は
生暖かい問題が頭に残ったままで
最近の入試問題を見ていないのかもしれません。
もしくは最近の問題に対して指導の力量が届いていない?
学校現場は限りある時間で
色々事情があると思いますので、
全てをカバーすることは現実的ではないでしょう。
何度かこのブログでも取り上げていますが、
定期試験、自己診断テストと
入試問題は全く性質が異なりますので、
入試問題で壊滅するケースもよく聞かれます。
危機感を持ったタイミングで
具体的な解決策を実行に移しましょう。
概念理解とは
分析(分解と比較)と体系化(構造化とモデル化)です。
これは理科や数学のみならす、
国語、英語、社会でも適用できます。
当塾の概念理解の取り組みは
5教科で行っております。
岡山市中区原尾島の学習塾 ふたば塾
086-230-0256