こんにちは。

昨今、英語学習熱が年々ヒートアップしているように感じます。

今回は見送りになりましたが、
大学入学共通テストでの英検、GTEC等の民間試験の導入議論や、
小学校での英語教育開始、ビジネス界でのTOEICなど
日本中で世代を問わず、英語教育への関心の高まりを感じます。

しかし、その中で、
少し気になることがあります。
すべての生徒に当てはまるとまでは言いませんが、
勉強時間が英語学習(英会話、英検、GTEC)に偏りすぎていて
英語以外の教科の理解や定着が疎かになっているのではないか、
ということです。

「私は英語が得意だから、英語の成績をもっと伸ばしたい」
「数学や理科は苦手だけど、その分、英語でカバーしたい」
このように考える生徒さんのお気持ちは十分理解できます。

しかしながら、
高校受験、大学受験との関係で言えば
『いくら得意だから(好きだから)といって、
英語学習に過度の時間をかけるのは受験学習のセオリーに反する』のです。

たしかに近年、
新興系の私立大学、私立高校を中心に、
英検・GTECなどの級数やスコアを
推薦入試等の判定基準に取り入れるところも増えてきました。
そのような学校を
第一志望にする受験生が英語を重視することには異論はありません。

しかし、現在、岡山県内、とりわけ当塾周辺では、
公立高校、国公立大学を第一志望とする受験生が多数派であり、
その一般試験での合否判定は
依然として5教科の総合力を対象としています。

仮に、英語だけ偏差値(全国基準)が70を越えていて、
他の4教科の偏差値が50~60の受験生がいたとします。
その生徒の志望校の合格最低ラインが偏差値65程度だとして、
英語だけで他教科の不足分を補完できるとかといえば、
それは現実的には困難な話です。

その受験生がどれだけ英語の勉強を頑張ったとしても、
一教科の偏差値が80を超えるなどということは滅多にありません。
受験問題が一定の難易度の枠内に収まるように作られているからです。

だからこそ、
大学受験、高校受験では
『いかにして苦手科目の得点力をかさ上げするか』
合否のカギを握ることになります。

もちろん、当塾でも英語が苦手な塾生は多数在籍しています。
そういった塾生には英語の基礎力アップから重点的に指導します。
英語は最重要科目の位置付けです。

しかし、その一方で、
当塾に入るまで既に他の英語専門塾や英会話塾で受講経験があり、
一定レベル以上の英語力を備えている塾生もいます。
そういった塾生に対しては英語の実力を維持、向上させながら
むしろ、英語以外の教科を意識的に指導しています。

高校受験でいえば、
学校や塾での指導が手薄になりがちな国語、理科、社会にも力を入れます。
大学受験でいえば、
受験生の得点分布にばらつきが出やすい数学の指導に力を入れております。

「うちの子は将来、英語を使う職業に就かせたいから
とにかく英語の指導に力を入れてほしい。長所を伸ばしてあげたいので。」

こういった親御さんのお気持ち、
理解できないわけではないのですが、
受験とのかかわりでいえば、
あまり効果的なstrategy(戦略)ではないようにも思います。

英語を極めたいのならば、
受験時にではなく、
大学入学後や社会に出てからでも遅くはないのではないでしょうか?

これまでの世の中、グローバル化という大きな流れの中で、
ビジネスの世界でも
英語力が必須のように言われてきたのは事実でしょう。

しかし、現実問題として、
英語力を武器として活躍している人の多くが
その英語力をネイティブレベルにまで昇華させていった原動力は、
早期からの英語学習にあるのではないような気がしております。
(ビジネスの世界では、逆の印象さえあります。)

むしろ、大学生時代の留学経験によるものや、
社会人になってから職業上必要に迫られて・・・というパターンも
結構あるように思います。
中高生時代の英語の成績は大したことなくても、
今ではビジネスマンとして
流暢な英語を使いこなし外国人と対等に渡り合っている、
私の周りにもそういった人はたくさんいます。

むろん、
ビジネス英語ではその吸収スピードの違いが
個人間の優劣の差となって
現れることはあるのでしょうが、
その優劣を決定づけるのは、
早くからに英語に特化した学習をしてきたことではないという気がしています。

むしろ、
中高時代・大学入学以降に身に付ける
英語以外の知識・知見の引き出しの多さや
専門的スキルの習得の方が社会人としての
評価に大きな影響を与えるのかもしれません。

英語を武器に国際社会で活躍したいのならば、
単に語学だけでなく、
その国の歴史や文化にはじまり政治・経済や自然科学など
幅広い知識を吸収しておかなければ、
せっかくの英語力も価値が激減します。

当塾にも英語を得意とする講師は複数名在籍しております。
リクエストがあれば
東大をはじめとする難関大入試の英語でさえ
ハイクオリティで指導提供しております。

しかし、
英語しか教えられない講師は一人もおりません。

人が人に何かを教えるということは、
一つの科目を深く教えれば済む、
ということではないと考えているからです。

たとえば、文法を学ぶならば、
英文法の理屈や法則が古文の文法に通じるところがあったりする。
異なる科目同士でも互いに応用を利かすことによって、
1+1の結果が2ではなく、2.5にも3にもなったりすることがあるのです。
得意な一つの科目だけを深く学ぼうという姿勢では
このメリットは享受できません。

複数の科目を横断的に学習する意欲があってこそ、
最大限のシナジーを発揮できるのです。

特定の分野に秀でることはたしかに重要です。

しかしながら、
我々を取り巻く世の中の様々な環境や時代のニーズは
常に変化しています。

時として予測さえできないような事態にも直面することも
想定範囲に含めておかなければなりません。
であるならば、
一芸オンリーの人間はリスク分散としてはやや脆弱な面も否めません。

そもそも、特定分野のエキスパートとして著名な人で、
専門外の分野でも深い造形を有していた例は多くあります。
夏目漱石の一番弟子といわれ
数々の随筆や俳句を残した寺田寅彦博士はその好例です。
同じく物理学者である湯川秀樹博士もまた、
漢籍に通じていたのは有名な話です。

とするならば、
やはり総合力に長けたバランス型人間が
今の世界や世の中で求められる
目指すべきグローバルで活躍する理想像ではないでしょうか。

だからこそ、ふたば塾では、
5教科すべての指導に力を入れているのです。
模試の成績表などで学力を表す指標として
よく五角形のチャートが用いられますが、
当塾が理想とする生徒の学力は、
決して星形や一か所だけ尖がった多角形ではありません。
綺麗な五角形を目指します。

そして、その五角形を少しでも大きく・・・

それが当塾の指導方針です。

岡山市中区原尾島の学習塾 ふたば塾
086-230-0256